こんな疑問にお答えします。
もくじ
これがカナダの小学校の時間割だ!
お見せしましょう。これが娘が通う小学校のグレード4の時間割です。

く、空欄だらけ・・・???

日本のような時間割があると何の疑いもなく思ってた・・・。
カナダの小学校の時間割は、体育・音楽・図書室の時間が確定しているだけです。残りの時間割は先生が自由に決めます。
自由に決められるので毎週同じではありません。いろいろな科目の進捗状況や先生の気分によって異なってきます。
どこかの記事で書きましたが、グレード7ともなると「今日はモールのスタバでみんなでコーヒー飲むわよ!」っていう時間割もあるわけです。
去年に至っては、時間割の表すらありませんでした。

子供達が小学校で何をしているのかさっぱり分からない、というのはよく聞く親のグチです。授業参観もないので、小学校の授業はナゾのベールに包まれています。
ちなみに、ジムの日にはランナーズ(カナダ特有の言い方で運動靴のことです。またはプロパーシューズと呼びます。)を持ってきて下さいと書いてありますね。
これは、雨の多い冬には長靴、夏にはビーチサンダルで登校する子供が多いためです。
それではナゾに包まれたカナダの小学校の授業内容のご紹介です。娘の話によると授業内容は下記の通りです。面白いものから順にご案内します。
裁縫 Sewing
どういうわけか裁縫の時間が多いようです。

お手玉やクリスマスオーナメント
この他に枕も作っています。他のクラスでは指人形も作っていました。
なお、日本の小学校ではソーイングセットは生徒が一人一人購入しますよね。
カナダでは針さえシェア
します。シェア文化が根付きまくってます。
娘に「針なくす子絶対いるよね?」って聞いたら、「ヤバイ子は先生と同じテーブルでソーイングするから大丈夫。」だそうです。
音楽 Music
リコーダーのテストがあります。ドレミファソラシドじゃなくて CDEFGABC(普通にアルファベット読み)です。娘にピアノ習わせておいて助かりました~。
音楽の授業に全くついていけない子供も沢山いるとのことです。毎日リコーダーの練習をさせられました。
なお、音楽の専任の先生がいらっしゃいます。コロナ配下でも、YouTubeでリコーダー教える気満々です。 マジでやめて欲しい。

そのうち、練習の成果をYouTubeにアップして下さいとか言われそう・・・。
科学 Science
娘によるとマシュマロチャレンジの授業が印象的だったとのことです。マシュマロチャレンジって何?って方は日本語で「マシュマロチャレンジ」で検索してみて下さいね。

みんなが触りまくったマシュマロ、授業終わってからみんな平気で食べるんだよ。私は汚いと思って食べなかったよ。

手にバイ菌がいるっていう常識がないよね・・・。
その他、環境汚染について調べたり、種が成長して木になって土へ戻るサイクルについて調べたりして、ポスターにまとめています。
社会 Social Studies
グレード4ではヨーロッパの先住民とカナダの先住民の似ている点と異なる点について、まとめて発表したようです。
日本とカナダの教育の一番大きな違いは、
日本 :先生は生徒に教科書の内容を教えるのが教育
カナダ:先生は生徒に意見を言わせるのが教育
だと思っている点です。根本的にスタンスが違います。どっちの国の生徒が頭を使う大人に育つか一目瞭然ですね。
勤勉なのに所得が低い日本の原因はコレかー!と思いました。コロナ配下でオンライン教育に切り替わっていますが、意見を書く課題の多いことといったら!!!
答えづらい課題のオンパレードですよ。下記は先日の課題です。

HowとWhyで生きているカナダ人。マラソンしながら、ずっと電話している理由が分かります。
算数 Mathematics
ご存知の方も多いと思いますが、カナダに教科書はありません。全てプリントです。
基本的に算数は毎日授業があるとのことです。6月の最終週に持ち帰る学用品の中に、大量に計算した後のプリントを発見してホッとしました。
算数が弱いと言われているカナダですが、私が見た限り日本とそれほど変わらない計算量をこなしていると思いました。ただ、全ては担任の先生の考え次第です。
国語 ReadingとWriting
リーディングの時間は教室にある本を読んだり(教室に大量に本が置いてあります)、週に1度図書室に行ったり、月に一度市営の図書館に行って本を借りて読みます。
ライティングは例えば、
クラスを5チームに分けて ”A”で始まる単語を一番多く思いついたチームが勝ち!
とか、
カナダにまつわるオンラインブック↓のライティングの課題
を解いたりしているようです。いずれにしても、日本の小学校よりエンターテインメント性を重視しています。
また、英語ができない子向けのELLはリーディングかライティングの代わりに他の教室へ行きます。週に3回あります。
体育 Physical and Health Education
跳び箱も鉄棒もマット運動も縄跳びもありません。ダンスやドッジボールがメインだそうです。
フランス語
娘は英語ができないのに英語でフランス語の授業を受けています。笑えますね。本人は真面目なのでフランス語のテストに向けて、一生懸命フランス語を書いていました。
プログラミング
スクラッチ(Scratch)で、プログラミングをするそうです。コードをバリバリ書くわけじゃなくてお遊び程度ですね。
さらに自由なキンダーの時間割
キンダーの時間割です。日本でも幼稚園には時間割ってないですもんね。

バディ・体育・図書・音楽・外遊び、しか分かりません。一度、キンダーの先生に毎日何するのか決まっているのか聞いたところ、
「決まってないわ。その日の次第よ!」
とのことでした。
ちなみに、バディって何?といういう方、コチラの記事をどうぞ。
毎日チャイムはいつ鳴るの?
チャイムが鳴るタイミングです。bellと書いてあるところでチャイムが鳴ります。

授業終了が2時48分の”48分”ってなんて中途半端な!と思いませんか?これは、SchoolDistrict(教育委員会)に各小学校が電話で今日一日問題がなかったことを分刻みで知らせるために、こんな変な時間になっているそうです。
なお、カナダのチャイムはブザーの「ブー!」というけたたましい音です。
毎月のスケジュール
月末になるとメールで次の月のスケジュールが送られてきます。3月2日はゴルフの授業がありました。大雨だったので、ジムでゴルフの練習をしたそうです。
その他に、アイススケートの授業もあります。低学年からアイススケートの授業がある小学校の場合は、ボランティアの親がスケートシューズの紐を結んでくれるのでご安心を・・・って、安心できないですよね。
カナダに来たら、スケートリンク場を探して子供に練習させておくことをオススメします。スケート場には滑れない人用にウォーカーという補助器具があります。
スケートシューズはスケート場で借りられます。靴のカナダサイズをチェックしてから出かけましょう。

まとめ
カナダの授業の方がいい!的な書き方をしましたが、きっちり時間割とカリキュラムが決まっている日本の授業スタイルの良さも、もちろんありまます。
単元漏れがない、先生の力量に左右されることが少ない、という全国のほとんどの生徒が均一な教育を受けられる良さです。
ただし、城跡の地図記号を覚えさせることに時間を費やすくらいなら、答えが一つにならない授業を日本はもっとするべきかなと思います。
子供の時間は貴重です。大人になってから役に立つ教育とは何か?を考えて優先順位をつけて教育して欲しいものです。
自分が受けた日本の教育は頭を使っているようで、実は正しい解答を導くだけなので真に頭を使う教育ではなかった・・・と衝撃を受けました。
どんなお題に対しても自分の意見をしっかり持てる、次に分かりやすく説明できる、すぐには身に着かないスキルを小学校のうちから繰り返し鍛えるカナダ、いい加減なのに的をついている不思議な教育、お子さまにいかがでしょうか?
カナダの小学校の時間割が見たいわ。